陰陽
世の中には
白か黒か
この二つしかない。
これは常に均衡を保ち
どちらがどちらに
勝る事も
劣ることもない。
白が愛として
黒が憎として
白が善として
黒が悪として
白が倫理として
黒が摂理として
白が生として
黒が死として
白が夢として
もしも金が黒とするならば
人は白に憧れる。
双方は互いに許しあえることは無く
常に入り組んだカタチで組み合っていて、
でも、双方の「核」は、
相対する互いの中心にある事を気づいていない。
人は白に憧れて、
黒が許せなくて、
黒を消し去りたくて、
純白な世界を理想として、
その領域を広げようとやっきだ。
一見、白の領域が広がって、
黒はもぅ虫の息だ。
でも実は
その拡張は、
白が広がっているんじゃ無くて、
あなたが忌み嫌う
「黒の核」
を育ててる。
膨張する白の中心で、
「黒の核」は
ヌクヌクと育ってる。
方や白に侵略され過ぎた黒の中では、
あなたが本当に望んでいる
「白の核」は、
もぅ消え去りそうなほどに
殺されかけてしまっている。
許せないのだから、
許さなくていい。
ただ、
白は黒を
黒は白を
ただ認めるだけでいい。
互いが壁の向こうにいて、
それぞれの核(真実)が、
お互いの中心にある事を
どうか忘れないで。
イブが林檎を手にした時から、
人の罪なんて消えないのだから、
ただ認めるだけでいい。
私達は罪人なのだと。
そして、
その上で、
憧れの
「白の核」
を大切に育てよう。
私は黒の核があまり好きじゃないから、
今は少し黒よりに居たいだけ。
もしもちゃんと真ん中に
いる事が出来たなら、
私も心から素直に言える
「これでいいのだ」と。
Copyright : Junichi Mitsubori. May 2019
Comments